四十肩、五十肩、俺六十肩 ❷

男の思惑(自分)

 前回、受診してからちょうど一週間経ったので、整形外科に行ってきました。大分痛みがなくなったのですが、腕を横に伸ばして後ろ側へ動かすと左腕に痛みがきます。

 ですが、動きが止まる程ではなく、お~、まだ痛いと思うぐらいです。この痛みは簡単になくなる訳でなく、長期間お付き合いしていかねばならないのは、以前も経験があり、分かっています。

 幸いなことに腕を横に伸ばして後側へ動かすような動作は、服を脱ぐ時とか、振り向いて物を取る位しかないので、気を付けていると回避が可能です。

 それと、昨日の夜、左ひじに違和感を感じ触ってみると、なんと腫れているではありませんか。

 タプンタプンしている感じは、以前ひざに水が貯まったのと似ています。これは肩の痛みが連携技を繰り出したのかなと思い、ドクターに知らせねばと思っていました。

 前回は午前中の受付の最後の方に行くようにしましたが、今回は午後一番で行く作戦です。何故って、混んでいないと思ったのに混んでいたからです。

 結果的に正解でしたが、午前中に散歩を済ませるなど普段と違った行動をとった所為なのか、さて、そろそろ行くかと、車に乗ってしばらくすると、上の方から目の前に蜘蛛がツツーと降りてきてブラブラしていました。

 運転に差し障りがあるので右手でピシッと払うとフロントガラス右側に見事着地、後で成敗してやると信号待ちで捜索するもすでに姿はなし、現在も車に潜伏していると思われる。

 蜘蛛と戯れて病院へ着くとすでに何台か車があり、ムム、混んでるのかなと思いつつ受付に向かうが、あまり人は居ない。見回すとリハビリ室と書かれた部屋に結構な人が居る。

 なる程と思い受付を済ませると、どうやら診察は2番目みたいなのでひとまず安心した。

 診察室に呼ばれ、精一杯こうすると痛いんです~と訴えた後に肘が腫れていて、と言うと、あ、本当だと言って、ぐにゅぐにゅする、これは水が貯まってるねーと言って、明るいノリで抜きましょうかと尋ねられる。

 ふと思い出す、極太針を装着した注射器を持つ医師が、「看護婦さん足、動かないように押さえて」「ハ~イ」と明るい声とともに抑え込む看護師。

 アルコール消毒後、それでも足りないと茶色い液体を膝全面に塗りつけ、「それじゃー行きますよ~」グリッグリッと力を入れているのが分かる。

 この手の処置に麻酔などない。目からあふれ出る涙、ウーッと唸りながら耐える事、約1分。

 そんな記憶が蘇る。

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[su_column size=”2/3″ center=”no” class=””] あの~と言った瞬間に「水が貯まっているなら良いけど、血液の場合もあるから取ってみましょう」

 との声に遮られ、観念する。

 出てきた注射器が小さかったので、心で良かった~と思うが、やはりアルコール消毒後に茶色の液体を患部に塗られる。[/su_column][/su_row]

 まさか痛いのか?と目を瞑りその時を待つ、チクッとはしたが普通の注射と変わりないので目を開ける、注射器の中が薄っすら赤い。

 先生、血ですか?「いや普通の水だった」

 やっぱり肩の痛みに関係しているんですか? 「ぜんぜん関係ない」

 関係ない? 「うん、違う病気」

「最近、肘をついてた事ないかい」 年中肘をついているが、そんなには、と嘘をつく。

「肘に無理な力が加わって中で炎症を起こしたと思うよ」 だから、どうして、わかった?

 今日は感染予防のためお風呂、シャワーには入らないでね、と言う看護師さんの声と共に診察室を出、2週間分の湿布を手に入れ、目的は達成された。

 余分な処置が加わったが、想定内だと強がっておこう。

 蜘蛛に優しくしない対応をしてしまった所為なのか、なと反省し、家に戻る事にした。

 
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